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アフリカを食べる/アフリカで寝る【松本仁一】

  • 2009/04/23(木) 21:59:38

アフリカを食べる/アフリカで寝る
松本 仁一 著
朝日文庫(2008年)

(2009年4月22日読了)
元朝日新聞のアフリカ/中東特派員である筆者が、特派員時代の生活を語ったエッセイ。朝日新聞の連載を元にしているらしい。
筆者には偏見や先入観があまりない。興味があれば何でも口にし、慎重な人なら絶対に近づかない危険な場所でも寝泊まりし、素直な感想を述べている。
臭くて苦手なカメムシの干物でも、とりあえず現地の人が食べてるものならと口にして、美味いと袋一杯買ってしまうくらいである。
筆者がそのような態度をとるのも「どんなに変わった風習があっても、それにはその土地で暮らす人々にとっては重要な理由がある」という信念があるからである。

そのような筆者の述べる感想は非常に合理的である。
それが特に現れてるのが、「アフリカを食べる」の「ミドリザル」の項目で、アフリカから発祥したエイズの起源がミドリザルであるという説に対し、

たんぱく質に飢えた人々が、必死で猿を捕まえようとして、噛まれたり引っかかれたりして傷ができ、血液感染した―


のではないかという仮説を述べている。
全く自然な解釈であるのだけど、科学者でさえ、案外専門外では(特にホモサピエンスに関わる場合では)このような理解ができなかったりする。
実際、学者が「サルに対する獣姦があったのではないか」という無茶な仮説を述べて問題になったそうだ。

このようなマトモな記者しかいなかったなら、朝日新聞だけ購読しても良いんだけどね。

最後にこの書で一番感動した一節を紹介したい。
筆者はザイールのルワンダ難民キャンプで、めったに食べられないごちそうである揚げパンを食べていた少年に「うまそうだね。おじさんにくれないか」と冗談を言う。
少年は困ったような顔をしながらも、筆者に揚げパンを渡す。

パンはべとべとしていた。薪の不足で油の温度が低かったのだろう。しかし、気持ちがうれしかった。小さな子が、やっと手に入ったお菓子を見ず知らずの私にくれる決断をしたのだ。
アフリカの人々は人に乞われると断らない。それが美徳なのだ。親は子をそう教育する。それが、難民キャンプという最低の生活の中でも生きていた。


これが事実ならアフリカの民はとてつもないと思う。
そんな人々が、貧しく極限な生活を送っているというのは、ショックだし残念な話だ。

アフリカを食べる/アフリカで寝る (朝日文庫 ま 16-5)アフリカを食べる/アフリカで寝る (朝日文庫 ま 16-5)
(2008/11/07)
松本 仁一

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